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◆東洋医学
東洋医学は、数千年の歴史をもつ中国伝統の医学です。

長い年月をかけ人々の経験と臨床により確立された中国特有の医学であります。

なお、日本では中医学を一般的に東洋医学と呼んでいます。

東洋医学は、別名を予防医学またはバランス医学と呼ばれています。

東洋医学には、あまり馴染みのない独特の用語や考え方があります。

このペ-ジでは、その用語の説明をして東洋医学の考え方を理解していただきたいと思っています。


■ 相生(そうせい)関係と相剋(そうこく)関係
東洋医学は、別名バランス医学とも呼ばれています。

相生関係と相剋関係のバランスが保たれる事で、私たちの健康が維持されています。

               < 相 生 関 係 >
相生関係は、別名親子関係と呼ばれ一つの物に
対し促進し成長を助け、それによって生ずる事を意味しています。


※ 左の図の見方
木は燃えて火になり、火はいずれ灰から土になり、土の中から金鉱が見つかり、金属は水を生み(金属に水滴がつく)、水は木を育てる、という関係になります。

例.木と火の関係は、木が親で火が子です。

子は親から栄養を与えられ成長します。

親から栄養が与えられなければ子は死んでしまいます。
< 相 剋 関 係
相剋関係は、別名上下関係と呼ばれ一つの物が他のものに対し抑制的に働く物を意味しています。

※ 左の図の見方
水は火を消し、火は金をとかし、金属は木を切り、木は土の中の栄養をとり、土は水を塞き止めたり吸収するという関係になります。


例.木と土の関係は、木が上司で土が部下の関係に なります。

上下関係を保つ事で会社で言えば統制が保たれる訳です。

上下関係が崩れた時組織として成り立たたなくなります。
< 臓腑の相生と相剋関係
五臓 表裏関係(五腑) 相生関係 相剋関係
青色
小腸 赤色
黄色
大腸 白色
膀胱 黒色
  木=肝 火=心 土=脾 金=肺 水=腎

表裏関係の意味

表裏関係は、例えば肝の悪い人は表裏関係にある胆も悪くなるの意味です。

色の説明
例えば、肝の悪い人は顔色が青くなり腎の悪い人は顔色が黒くなるの意味です。
■ 五行説(ごぎょうせつ)
陰陽論と同様に自然哲学思想で人体のバランスを考える上で欠かせない学説です。

自然界の全てのものは「木」「火」「土」「金」「水」の五つの性質のものによりなっており、これらは、互いに生成、抑制しバランスを取り自然界を育んでいるという考えです。


万物を五行理論によって系統的に分類し、人体の五臓に帰結させたものが[五臓の色体表(五行の配当表)]です。
五臓の色体表
五行 五臓 五腑 五竅 五主 五支 五季 五方 五色 五香 五味 五悪 五志 五液 五穀 五蓄 五菜 五果 五悪 五病 五労
小腸 血脈 面色
肌肉 土用 中央 湿 湿
大腸 西
膀胱
■ 五臓・六腑
五臓 (心包)
 六腑 小腸 大腸 膀胱 三焦
人体は、内臓、四肢、百骸(百の骨)、五官、皮、毛、筋、肉、血、脈などで構成されています。

このうち内臓は、その性質と機能の上から、肝、心、脾、肺、腎の五個(または心包絡を含めて六個)と、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六個の腑に分けられ、その他を「奇恒の腑」として、脳、髄、骨、脈、胆、女子包(子宮)が含まれ分類されています。


臓腑は、独自の性質や機能を保持しながら、その生理活動や病理変化のうえで相互に密接に関 係し合いながら機能しています。

例えば、臓と臓は相互に連結し、制約し合いながら平衡を維持し、臓と腑は一つに合して総合的な働きを完成させています。


▼ 運搬と貯蔵
臓と腑は、共に内臓ですが六腑は飲食物を運搬し、その運行中に消化吸収、清濁を選別をする臓器であり「伝化の腑」ともよばれています。

五臓は六腑の働きで出来た栄養物質(精)を貯蔵する臓器です。


▼ 生成と制約(五臓)
五臓は、互いに生成と制約の関係にあります。

つまり、肝は筋を、筋は心を、心は血を、血は脾を、脾は肉を、骨は肝をそれぞれ生むというように、臓はそのつかさどる器官を通じて密接に連結し、相互に援助し合っています。

この関係を、相生関係といいます。


しかし、反面、腎は心の主、心は肺の主、肺は肝の主、肝は脾の主、脾は腎の主というように、五臓は互いに制約し合っています。

この関係を相克関係といいます。


このように臓と臓は相互に生成援助し合うと同時に、互いに制約し合って平衡と協調状態を維持しているわけです。

▼ 表裏の関係(五臓と六腑の関係)
腑と腑の間は十二経脈の連系を通じて表裏関係にあります。

つまり、心と小腸、肺と大腸、肝と胆、脾と胃、腎と膀胱、心包絡と三焦は、ちょうど表と裏のような密接な関係にあって、それぞれを切り離して考える事はできないとされています。

この関係を漢方医学では臓腑の「表裏関係」と呼んでいます。


  ▼ 五臓と五主(五体)
五臓には、それぞれ主宰管理する部門があります。

肝は筋(神経、腱、髄膜)を、心は血脈(血管)を、脾は肌肉(筋肉)を、肺は皮毛(皮膚)を、腎は骨髄をそれぞれ主宰管理しています。


この関係から、神経、腱の異常は肝の病を疑い、血管の異常は心の病を考え、筋肉の異常は脾の病を思い、皮膚、頭髪の異常では肺の病を推測し、さらに骨に異常があるときは、腎の病を予想する事ができます。   

  ▼ 五臓と八虚
五臓の病変は、往々にして急性症状を示す部位が決まっています。

その部位が八ヵ所ありこれを八虚といいます。
(虚とは空間の事で、関節のあるところに対応している)。


すなわち、肝の病ではその症状はしばしば両腋に現われ、肺と心の病は、上肢の両肘、脾の病は下肢の両股、腎の病は両膝にそれぞれ異常があらわられます。

これらの八虚を観察することにより、逆に五臓のどこに病変があるかを知ることができます。
  ▼ 五臓と五志
怒、喜、思、悲、恐の五種の感情の変動を五志といい、五臓の機能活動と密接に結びついています。

素問の陰陽応象大論篇では、「五臓は五気を再生して、怒、喜、思、悲、恐を生ずる」と述べています。

つまり肝は怒りを、心は喜びを、脾は思いを、肺は悲を、腎は恐れをそれぞれ生ずるとしています。

そしてこれらの感情の激しい変動は、怒りは肝を傷つけ、喜は心を傷つけ、思は脾を傷つけ、悲は肺を傷つけ、恐は腎を傷つけるというように、五臓を傷つけて病変を発生させます。


▼ 五臓と五色
五色とは青、赤、黄、白、黒の五種の色をいい、五臓の病変はこの五色の変化になって皮膚(特に顔面,前額部、眼瞼または前腕)に現われます。

肝の病では青く、心の病では赤く、脾の病では黄色く、肺の病では白く、そして腎の病は黒くそれぞれ変化します。

しかし、これらの五色は明確な原色でなく健康人あるいは、その人の健康なときと比較して相対的な 色調であって、例えば健康人よりなんとなく赤っぽい人は、心の病を考慮してみるというほどのものです。

また、ときにはかえって肝の病で白色が現われたり、心の病で黒色が現われたりすることもあります。

▼ 五臓と五味
酸、苦、甘、辛、鹹(塩からい)の五種の味を五味といいます。

五味には、それぞれ入りやすい臓があり、はいってその臓を養う働きがあります(五入)。

これについて、霊枢の五味篇では「五味はそれぞれ喜ぶとこに走る。穀の味が酸になればまず肝に走り、穀の味が苦くなればまず心に走り、穀の味が甘くなればまず脾に走り、穀の味が辛くなればまず肺に走り、穀の味が鹹くなればまず腎に走る」と述べています。

しかし、過度の摂取は臓が主管する体各部を傷つける恐れがあります。
  ▼ 五臓と五悪
五臓は、気象や四季の変化に適応じています。

素問の六節臓論篇では、「肝は春に通じ、心は夏に通じ、脾は土気(長夏)に通じ、肺は秋に通じ、腎は冬に通ず」と述べています。


反面、五臓にはそれぞれ嫌悪する気象現象があり、肝は風、心は暑、脾は湿、肺は燥、腎は寒をそれぞれ嫌悪する(五悪)。

健康を保持するためには、気候の変化に順応する事が必要で、もしこの変化に逆らうと風、寒、暑、湿、燥が五臓を傷つけて病変を招く原因となります。


▼ 五臓と五官(七孔)
耳、目、口(口唇)、鼻、舌を五官(感)あるいはこれらの穴の合計が、七つあることから七孔ともいわれます。

この五官は、五臓と密接に関係しています。

素問の陰陽応象大論篇では、「肝は目に開孔視、心は舌に開孔し、脾は口に開孔し、肺は鼻に開孔し、腎は耳に開孔する」と述べられています。


この五臓と五官の関係から、肝の病の時その症状は目に現われ、腎の病は耳、肺の病は鼻、脾の病は口(口唇)、心の病は舌にそれぞれ症状になって現れます。

たとえば、舌が異常に赤いときは心に熱があることを知り、というように、これら五官の状態から五臓のどこかに異常が生じているかを診断することができます。

■ 陰陽論(いんようろん)
中国古代からの自然哲学思想です。

太陽を「陽」その陰(影)となる部分を「陰」とし、自然界の全てのものは、この「陽」と「陰」の性質に分ける事ができるとした考えです。


「陽」と「陰」は、上下、明暗、静動、熱寒など相対対立し、また、一方かなくなるともう一方も意味がなくなる関係にあり相互依存的に存在しています。

東洋医学では、人体のバランスを考える上で欠くことのできない理論であります。 

■ 経 絡(けいらく)
人体を構造する重要な部分であり、組織器官で連絡し表裏上下を疎通し、気血陰陽を通行させ伝導を感応し機能活動を調節する等の機能を具えた組織系統です。

経絡の存在についてはWHO(世界保健機関)で認められていますが、経絡、ツボのメカニズムについては解明されていません。

経絡の数は正経が12本、督脈、任脈の計14本です。

■ ツ ボ
ツボの種類には、経絡上に存在する経穴と単独で存在する奇穴の二種類あります。

ツボは、診断点と治療点となりますが、異常時には邪気の出入り口となります。

また、気の出入りするところをツボと言います。

なおツボの数は360個です。
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